年明けからずーっと楽しみにしていたフィンランドに行ってきました!
何もかもが想像以上で、大好きな国のひとつに。
北欧なんてすっごく遠い国だと思っていたけれど、意外と近くてご飯も美味しくって、とにかく温かくて美しい国だった(気温はもちろん寒いんだけども笑)。
元々は教育視察とデザインと、オーロラを見ることが目的だったのだけれど、行ってみたらそれは単なるきっかけでしかなくて、優しい自然の景色とそこに生きる人たちの豊かさに心が奪われる旅だった。
全部で11泊13日、ほぼ夏休みの短期留学のような日程で訪ねたフィンランド。
内容が濃すぎるので、3回に分けて綴ろうと思います。
エデュケーショナルツアーの日程はこちら
1週目は先生の学校の教育視察ツアーに参加したので、ざっくり予定はこんな感じ。
【1日目】
PM:ヘルシンキ・ヴァンター空港からヌークシオ国立公園へ
【2日目】
AM:森をお散歩、ヘルシンキへ移動
PM:Oodi 図書館にてフィンランドの教育レクチャー
【3日目】
AM:保育園見学、マリメッコ食堂でランチ
PM:コワーキングスペースで子育てワークショップ
【4日目】
AM:小学校見学&日本の紹介、学校給食
PM:私立高校見学、市内観光、廃棄物ゼロレストラン“Nolla”にてディナー
【5日目】
AM:職業学校オムニア見学、学校内レストランでランチ
PM:Riita&Pepeさん宅でシナモンロールづくり&ティータイム
【6日目】
AM:教員養成学校見学、学校給食
PM:モジュール、Ravintola KAMOME にてフェアウェルディナー
【7日目】
ツアーは解散!(わたしはタンペレへ)
【1日目】はじめましてで湖へダイブ!
まずはフィンエアーで成田からヘルシンキへ!
機内食は熱々で美味しいし(フィンランドは寒い国だからお食事の温度にとても気を使っているらしい)、紙コップやナプキン、カトラリーがマリメッコでめちゃ可愛かった。
フィンエアーは日本とヨーロッパを最短で結んでいる航空会社。
ぜひまた利用したい航空会社のひとつになりました。
空港に到着したら、ここでツアーの皆さんと合流!三原さん以外は全員はじめまして。
10代から40代までの幅広い参加者が一同揃ってドキドキ。
送迎バスでヌークシオの森へ。到着した瞬間マイナスイオンがすごかった!
そして、宿泊場所がとにかく可愛い。。決して広くはないけれどなぜかキュンとさせるものが詰まっている…‼︎
チェックインを済ませたらすぐ森のサウナへ!
さっき会ったばっかりのメンバーで森のサウナに入り、あったまったらそのまま湖へダイブ!笑
湖は冷たくてカラダがびっくりするんだけどやみつきになる感じ!
わたしは2回ダイブしました。
そのあとは、美味しいディナーにコーヒーセレモニー。
ペッカっていうおじいちゃんがガイドしてくれるのだけど、火を炊いてみんなでシナモンロールとコーヒーをいただく。
英語も訛っているし、話は半分くらいしか分からなかったけれど、スピリットに働きかけるとか、左はハートに近いから本当の気持ちだよっていうのは素敵だなと思った。
火を見つめてると落ち着くなー。
初日にして、ここまで頑張って来てよかったと心が感じるいい1日だった。
(サウナとか焚き火とか森とか、1ヶ月前に長野で過ごした毎日とリンクすることがたくさんあって驚いた)
【2日目】オシャレで素敵すぎる図書館Oodi
幸せな気分で眠りについた後、まさかの夜中に腹痛で悶えることに。。。
夏休みとはいえ、まとめて2週間休みをとったので、出発前にけっこう詰め込むハメになってしまい、そのつけが一気にきたのかもしれない。
忙しすぎる毎日をカラダから強制リセットされた感じだった。
朝からペッカの森をお散歩。
胃が痛すぎて、半分意識もなかったけど、やっぱり森は気持ちよかった。
帰ってこれるか不安で行くかどうか迷ったけど、頑張って歩いてよかったな。(周りの人には迷惑かけたと思うけどw)
道を選ぶとき、体調を聞かれたとき、日本人っぽい「たぶん行けそう」「ぼちぼち」って返事をしたら、ペッカに「質問には曖昧な答えをしたらダメだよ」と言われた。
私たちは間違ってもいいから選択し続けることでしか前には進めないんだな。反省。
途中で、みんなそれぞれ好きな木を見つけてハグ。
全ては愛だよって言われた気がした。
「iPhoneがなくても生きていけるけど、木がないと私たちは生きていけないんだよ。木は存在しているだけで、私たちを愛してくれている」
深いなー
そしてベリーは天然のお薬だから食べると元気になるよって。
自分で摘んだベリーは美味しいものとそうでないものがあったけれど、ペッカが摘んでくれたベリーは全部甘かった。
そして、きのこ摘みも兼ねていたんだけど、ペッカは成長しきっていないものは決してとらないみたいだった。
これはシャスタのリチャードと似てる。
命を全うしたものを、必要なものだけいただくってことだ。
ちなみにペッカが撮る写真はめちゃくちゃキレイで、何が違うんだろ?って話していたのだけれど、多分光を捉えるのが上手みたい。(インスタのフォロワー数もなかなかだった笑)
午後はヘルシンキへ移動して、Oodiという図書館で三原さんのレクチャー。
フィンランドはまだできて100年の新しい国で、平等という価値観をとても大事にしている。
そして、良い教育を受けた健康で幸せな国民は良い社会をつくると信じ、教育に力を入れてきた国なのだ。
伝えたいことはたくさんあるけれど、ものすごい情報量なのでここでは箇条書きで。
- ひとつの役割にAll inじゃなくてもOK、パラレルキャリアが普通
- いつでも学び直しができる、アダルトエデュケーション支援が充実
- 先生は「知識を教える人」ではなく、「チームを引っ張り、サポートし合う人」
- 幼少期から自ら選択することを習慣化。日々気分、感情を記録し認知をモニターする
- 「今日は何を大切にして過ごしますか?」「今日のいちばんの成長はなんでしたか?」と問う
- エモーショナルインテリジェンスを大切にしている
- 「ME and MY CITY」という学びのシステムで、「社会がどのようにして動いているのか」「パパやママは何をしているのか?」を学び、それぞれの役割、仕事をしてお金をもらうことの大変さを学ぶ
- 教育改革のポイントは「今日よりも明日がいい日になるように」「変化し続けよう」
- 「あなたの夢はなんですか?」夢をいい悪いで判断せずにその先を掘り下げる、夢を持つことを悪いことだと思わせない
ちなみにOodiの螺旋階段には、誰のための図書館なのか、がたくさん書かれている。
すべての人へ(=Kaikille)、寂しい人へ、プリンセスへ、TVでスポーツ観戦するのが好きな人へ、外国人へ、神道を信仰する人へ、クレイジーな人へ、サウナに入る人へ、ユダヤ人へ……などなど。
他にもPCが使えたり、ミシンが使えたり、ゲームができたり、3Dプリンタがあったり!
オシャレすぎるし、備えている機能も「図書館」を超えている!
最上階には屋上のカフェもあって、ソファも可愛いし、子どもたちがのびのび過ごしているのもとっても素敵。
みんなのための場所。
それを全身で表現しているような場所だった。
ちなみにトイレは男女兼用。日本とは向かう方向がまるで逆方向だ。
【3日目】未来へのヒントをもらった1日
2日目はOodiから帰ったらそのままベッドにバタり…!
気づいたら夕ご飯も食べず、着替えもせずに朝・・・
でもたっぷり寝たら少し生きかえって、この日から少しずつ動けるように!
この日はイマージョン教育をやっている幼稚園を見学。
イマージョン教育とはカナダ発祥の第二言語を取り入れた教育方法。
子どもたちは、お家ではフィンランド語、幼稚園ではスウェーデン語を使っているんだとか。
一生懸命頑張っているから、ひとつひとつの環境に言葉を混ぜないんだそう。
イマージョン教育に親は何を期待しているのか?
- 一切テストされることなく日常の中でスウェーデン語を身につけられること。
- 未来の選択肢が増えること。
- 幼い頃に母語以外の言語を身につけることで他の言語も学びやすくなること
なんかが理由なんだそう。
幼稚園で働く先生たちの言葉もとっても印象的だった。
「ピアノがなくてもOK!他の楽器もあるし、楽器がなくても大丈夫」
「その分野でスペシャルな人がやればいいの。その先生ができることを提供すればいいのよ」
「オプションは伝えるけど答えを決めるのは子どもたち。自分の人生をどうやってつくっていくか考える。それをサポートするのが周りにいる大人。だからいろんな大人がいる方がいいわよね」
「やることがたくさんあるし、大人のペースになってしまうから。子どもたちが何をしたいか確認して進めることで、当事者意識や納得感が生まれるわ」
「フィンランドの子たちは雨でも雪でも外で遊ばせる。エネルギー余っちゃうからね」
この幼稚園では1日の終わりに今日の感想を聞くんだそう。
「どこが良かったか、どうすれば良くなるか」を子どもに考えさせる。
大人がいてもいなくても学び合う雰囲気があるのが理想の学び舎。
「4歳までは言葉のシャワーでインプットを。5歳以上の子たちには、今日1日で終わらない、この先も続いていく学びがあることを知って欲しいわ。6歳になったら、文章にすることを学んで小学校の学びへつなげていくの」
素敵だったなー。
お昼は移動途中でマリメッコの食堂へ!
味はもちろん、食器がすべてマリメッコで可愛すぎた。。。
隣にはアウトレットのお店もあって可愛すぎてキュンキュンしっぱなしだった。
午後は通訳兼ガイドのニーロさんのワークショップ。
フィンランドも自分を出せない社会だったけれど、29歳で教育大臣になったヘイノネンが変えたのだそう。
自分を出せる社会、そしてそれを受け入れられる社会にしようと。
そして社会で子どもを育てる意識を持ちましょう、と。
でも、実際は家庭がいちばん変えにくい。準備があるわけでも授業があるわけでもないから。
「Emotional Intelligence」は日常生活の中で育まれるもの。
いろんな大人に触れて、磨かれていく。
自分の問題と相手の問題を切り離して考えること。
自分の行動と子育てを別で考え、子どもたちとどうコミュニケーションとっていくか。
信頼はあげることしかできないから、まずこちらが与えること。
相手がそれをどう扱うかはまた別の問題。
結局親は突然親になるわけだから完璧ではないし、子どもと一緒に成長していくってことなんだね。
「君たちの人生はまだまだこれから。このツアーがツアーで終わるのではなく、これから先の人生をつくっていくきっかけになれば嬉しいと思う」
わたしは今瀬戸内での学生キャンプの企画を考えていて、この想いはそこでやりたいことにつながるなーとふと思った。
すべてを受け入れてもらえる環境をつくるということ。
表現の方法を知り、相手を受け止めることの大切さ。
正解も失敗もない世界。
わたしも、これから先の人生につながることを提供できたらいいな、と思ったりした。