教育について考えてみる

アクティブ・ブック・ダイアローグ「自分をつくる学びとは?」

フィンランドの教育をきっかけに参加したワークショップだったのだけど、その中身もすっごく素敵だったのでシェアしたい!

今回は、peatixで見つけたcokowillさんのイベントに参加してみたよ。

アクティブ・ブック・ダイアローグとは?

今回のワークショップでは、「アクティブ・ブック・ダイアローグ」という、1冊の本をみんなで分担して読んでシェアする新しい読書方法にトライ。

苫野一徳さんの「勉強するのは何のため?」という本を20数人で読んだのだけれど、これがまた、めちゃくちゃ面白くて勉強になった!

【アクティブ・ブック・ダイアローグのやり方】

  1. 1冊の本を振り分けて、1人10ページくらいずつ読む
  2. 担当箇所を読んだら、内容を要約して、1枚の紙にまとめる
  3. 全員の紙を時系列で貼り出して並べる
  4. 1分プレゼンで、自分の担当した箇所を説明する
  5. グループで感想をシェアしあう

まずは、自分に与えられたページを読んで、前後の文脈を想像しながら、読んでいない人にもわかるようにまとめる。

一部分だけだと、はじめはパッと読んでもわからないのだけど、紙に書いて図解しながらまとめていくと、だんだん意味がわかってくるから不思議。

そしてさらにみんなの発表を聞いて、本の全貌を理解する!

そして、その後もう1度本を読むと、理解がさらに深まるのだ。

1分のプレゼンは1発勝負だけれど、前の人からどんどんバトンが渡されてくるので、それを聴きながら自分の担当箇所の意味を自分の中で深めて、自分の番までリレーのバトンを待つ感じ。

ただそれだけなのだけれどはじめての人たちなのに、とっても達成感がある。笑

長い本でも人数が増えれば短時間で読めちゃうし、その場で意見交換までできるもんね。

今回はシェアのとき、1枚の模造紙をみんなで囲んで、話しながら好き放題書く、というやり方だったのだけれど、話の広がりがすごかった!

(つまり色んな方向から感想や意見が埋められていくってこと!)

 

このワーク、他にも応用できると思うので、何かの場で活用できたらいいなー

(この本の中身は1冊読んでも面白いので、別記事でぜひアップしたい!)

 

「自分をつくる学び」を考える

1人が話す、もう1人はインタビュアーになって、メモしながら話を聞く。

AI (Appreciative Inquiry) みたいだ。

テーマは、「自分をつくる学びとは」。

30分くらいの短い時間なのだけど、話すのも、聞くのもめちゃくちゃ楽しいワークだった。

 

◆子どものわたしが、今のわたしにインタビューしたとしたら?

「大人になった私は自由ですか?」

「あなたを自由にしてくれた学びは何ですか?」etc.

 

◆今のわたしが、100歳のわたしにインタビューしたとしたら?

「今、最高に自由で幸せな100歳を送っているあなたは、今、何をしていますか?」

「どんなことをしてきたの?」

「今のわたしに伝えたいことは?」etc.

 

◆お互いの話を聞いて、自分の話を振り返って、気づいたことは?

「わたしをつくる学びは何?」

「学びは自分の人生にどうつながっている?」etc.

 

過去と未来から自分を見つめるって、すごく素敵なワークだなって思った。

 

「自分がどんな人間になりたいのか」「どういう未来を生きたいのか」

それを話している姿は、みんなすっごくいい顔をしてると思う。

 

結局、今は過去とも未来ともつながっていて、その延長線上でしかない。

だとしたら、今何をすればいい?と問いかけ続けることが大切。

 

わたしをつくる学びは、人と出会うこと、そして新しい考え方に出会うこと。

今のわたしが持っているものは、あくまで1つの価値観でしかないと思うから。

 

自分の中にアンカーポイントが増えてきたことで、つながれる人が増えてきたと思う。

あとはその気づきをシェアしていけば、きっともっと豊かになって広がっていくと思う。

 

「あなたをつくる学びはなんですか?」

 

学び合う仲間がいるということが素敵なこと

高校生から70歳のおじいちゃんまで、本当に幅広い年代の人が参加していて、仕事も違えば生きてきた環境も違うのだけど、ただ「教育」に興味があってその場に集まった人たち。

そこで交わした言葉が想像以上に素敵で、思わずメモをとった。

 

「学び合う仲間がいるということが素敵なこと。

本当は、『自分の学び』と『相手の学び』が循環していくことが理想。

そして、それはちょっとズレている方がいい。

お互いを理解し合うことで、生まれるものがあるから」

 

「友だち関係がうまくいくのは、それぞれの経験があってこそ。

一緒にいることだけが友だちではない。

別れている時間こそがその関係にとって必要な時間。

久しぶりに会って、その経験の差にうらやましくなることもある。

だからこそ、自分も素敵な経験を重ねて、お互いの体験や学びを交換をしたい。

離れているからこそ、出会ったときにシェアできる喜びがある」

 

「いい友だちを人生をかけてつくっていくことが、最大の楽しみであり、財産になる。

人生の学びがたくさんの友だちをつくっていく。

常に自分を刺激してくれる人と出会い、自分も刺激を与えられる人間になることが大事」

(元新聞記者で、今は大学教授をしている70歳のおじいちゃんの言葉)

 

「今まさに学校で学んでる私たちに『どういうことが学びたいの?』って聞いてほしい。

このまま指導要領をつくってる限り、今の関係は変わらないと思う。

ビジネスでもアーティスティックな感性が必要だと思う。

でも評価がしづらいから定着しない。

とはいえ、社会はそんなにすぐ変わらないと思うから、

私たちは、学ぶ中で、自分なりの意味づけをしていくことが大切だと思う」

(彼女は現役女子高生!)

 

「『学びたい』と思ってる人たちが集うって、すごいエネルギー。

『楽しいか楽しくないか』『自由か不自由か』は別で考えた方がよい。

なぜなら、人間は、楽しいときは不自由だと思わないから」

嬉しいことは驚くほどの近さに

「自分をつくる学びとは?」のワークのわたしの相手が、この春から大学生になった男の子だったのだけど、

「僕はこの先も、常に自分のあり方を問いづけることをし続けて、新しいことにチャレンジしたいんです」

って言っていて、めちゃくちゃ素敵だなーと思ったので、

「何がきっかけでこの場に来たの?」って聞いたら、

高校生のときに留学をして、あるプロジェクトで僕は変わりましたって。

それが「トビタテ!留学JAPAN」っていう民間企業×文部科学省の奨学金で、留学前後に集まりがあって、自分の学びを明確にして、同時期に渡航する子たちとシェアして、帰ってきてからもその経験を広げるっていう企画なのだけど、

うちの会社も協賛してて、わたし「まさにそのプロジェクト応援してる仕事してるんだよー!」って言ったら、

「会えてめっちゃ嬉しいです!」って言ってくれて、「いやわたしの方が嬉しいから!」って2人で笑った。

 

わたしがやってる仕事って、人の人生を動かすくらいの仕事なんだなって思ったら、明日からも頑張らないとな、って思った。

明日は月曜日ー!